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  • 2011.08.22 Monday
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もしかして、私は身売りされそうになったのか?

笹尾健一の車を金属バット(名前はジョーダン)でぼこぼこにしていたら、普通に気付かれて、私が笹尾さんにぼこぼこにされた。
わたしの顔はたぶん今、出目金を更にぼこぼこに殴ったような顔していると思う。
……私、女の子なのに……。

しかし、アパートから出てきたときの笹尾さんの「あっ!テメェ!!」には笑った。

笹尾さん「おい、北原。てめー働いてんのかよ」
北原「今は働いてません。どこで働いてもすぐに、『もう来るな!』って言われるんです」
笹尾さん「てめーなにしてんだよ……」
北原「いつもにこにこ笑いながら、ごぼうを油で揚げてるだけなんですけどねー」
笹尾さん「そういうことじゃねぇよ!いやいや仕事しろよ!!」

北原「笹尾さんはやくざさんですか?」
笹尾さん「はぁ?やくざぁ?」
北原「見た目がチンピラなので。」
笹尾さん「ちげーよ。……いや、やっぱ俺やくざ。ちょっとお前に仕事紹介してやる」

笹尾さんに連れてこられたのは、何駅か先の寂れたビル街だった。

笹尾さん「ここの3階に行って、働きたいから面接してくれって言えな」
北原「はい」
笹尾さん「賃金日額の半分は、日雇保険料として俺が貰うからな」
北原「はい」
笹尾さん「いってこい!」

北原「すみません。笹尾健一という男に騙されてここまでやってきました。北原えびねと申します。私を切り売りしてください」
店員「あ、なに?働きたいの?面接してあげるよ。こっちおいで」

店員「北原えびねさん。高校は卒業してるかな」
北原「5、6年前に段ボールで作った敷居の中で卒業しました。」
店員「??うん、じゃあ年齢は問題ないね。なに、不登校だった?」
北原「不登校ではなく、悪い大人や悪い子供達が私を学校から遠ざけたんです。私は毎日、白い壁の中で四則演算に命をかけていました。そろばん4級の資格があります。」
店員「うん、全然凄くないねそれ。電卓使お、ね。電卓使お。それにそういうスキルいらない仕事だしね。ていうか君、ちょっと変わってるね。入院歴とかあったりして?」
北原「アダム・サンドラー!!!あ、はい。ちょっと入院してました。今は通いです。(心療内科に。)」
店員「あ、やっぱり。(精神科か。)」
北原「あと、ちょっと服役してました。」
店員「えっ!いつごろ!?」
北原「20歳ぐらいのときに、3年くらい。強姦の罪で」
店員「強姦で!?しかも出てきたの最近じゃん!君、ほんと大丈夫!?」
北原「はい。大丈夫です。冤罪だったんで。」
店員「えっ!冤罪だったの!?!?」
北原「四分のニくらいは冤罪だったと思います。」
店員「残り半分あるよ!!?いい加減にしてよ!!」

面接って難しいですね。

店員「まあ……まあいいや。君みたいな子も、普通のフリしてたら割と需要あるもんだし。」
北原「はあ。はい。」
店員「じゃあこれに着替えて」

そう言って、店員さんが差し出したのはセーラー服でした。

私はその日、終始にわたり電脳オヴラアトのキャンディーガールを口ずさみながら、ごぼうを素揚げし続けました。

そのあと電脳オヴラアトのライブに行きました。
普通のフリをしたキチガイのフリになりました。
楽しかったです。
横浜の地で、横浜銀蠅をOPSEに選ぶセンスに脱帽しました。


仕事はクビになりました。

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